夏の台風は厄介者

こんばんは。

今朝、日本のはるか南に台風12号が発生しました。

現在の予想進路(3日後まで)はコチラ(気象庁台風情報)

さらに5日後までの予想進路がコチラ(気象庁5日進路予想)

いや、なんでわざわざ日本に向かってくるんだ!!笑

小学校か中学校の時に習ったのと違うじゃあないか!!

日本まで来たら東に進むって習ったはずだけど、これはどういうこと?

・・・という声が聞こえそうですね。

確かに日本のやってくる台風の進路というのは、南の方で発生し西または北西に進み、沖縄付近に近づいたら徐々に北または北東方向に向きを変え、日本付近では偏西風に乗ってさっさと北東または東の方へ去っていく(下図:気象庁のページより)のが基本パターンです。

ただしこれは優等生タイプの台風の進路です。

少し突っ込んで説明すると、台風は自分では動けないので、周りの気圧配置(主に太平洋高気圧に代表されるような高気圧の位置)や偏西風の位置次第で進路が決まります。

例えば先週末(7/21(土))沖縄に接近した台風10号は、太平洋高気圧が日本に居座っていたので日本に近づけず、中国大陸へ進みました(下:気象庁より・一部編集)。

なので台風の進路が基本パターンになる為には、台風が優等生というよりは、その年の太平洋高気圧や偏西風が優等生である必要があるわけですね。

そこで今年はどうかというと・・・ってことで現在の天気図を見てみましょう(下図:気象庁より・一部編集)。

実は現在、夏の主役である太平洋高気圧の中心は、はるか東にあるんです(台風11号の位置が何よりの証拠)。

つい最近まで日本にずっと居座っていたくせに、このタイミングで退いてしまっています(ちなみに、昨日あたりから東京などで夕立が発生し始めているのもこれが原因です)。

では台風を東に押し出してくれる偏西風はというと・・・かなり北の方にあります(上の天気図参照、ただしこの時期は北の方にいるのが基本です)。

これでは自分では動けない台風は動きようがありません。

周りに台風を動かせるような強い高気圧や気流も無いため、こういう状態にさらされた台風はかなり複雑な、予測の難しい動きをします。

夏の時期はこのような状態になることが時々あるので、夏の台風は厄介者なんですね。

そういえば一昨年にはこんな異例づくしの台風が記憶に新しいのではないでしょうか。

・関東のすぐ南で台風に発達(それまでは熱低低気圧)

・日本の南を迷走(なんと南下していった)

・長い日数をかけてUターン(日本付近で発生した台風の長寿記録更新)

・東北の太平洋側から上陸(史上初)

進路は下図、数字は2016年8月の日にち(出典:気象庁台風経路図)。

今回の台風も上の例ほどではないにしろ、なかなか厄介な動きをしそうですね。

台風12号は今週末には日本に接近、あるいは上陸する可能性が高くなってきたので、関東地方にお住まいの方中心に、早めの準備・対策をしておきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。それではまた明日。

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