まだ9月だけど2018年の台風を振り返る(第3部:台風19号〜)

まだ9月だけど2018年の台風を振り返る(第2部:台風11号〜18号)

こんばんは。

まだ9月ですが今年発生した台風を全て振り返りつつ、特徴的な進路を辿った台風について深掘りしていこうと思います。

<目次>

台風19・20(8/16〜8/24)・・・8月の台風発生ラッシュの中、ダブル台風によって影響が長びく

台風21号(8/28〜9/5)・・・「非常に強い」勢力で25年ぶりに日本上陸

台風22・23号(9/7〜9/17)・・・「大型で猛烈な」台風22号はフィリピンを通って中国大陸へ

※台風経路図→https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/route_map/bstv2018.html

※天気図→https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/hibiten/index.html

※一部加工しています。

台風19・20号(8/16〜8/24)

左:台風19号(8/14〜24)、右:台風20号(8/18〜24)

8月の台風発生ラッシュ7個目と8個目。

ほぼ同時期にダブルで日本に接近・上陸したために長期間影響を受けた。

詳しくは→今週はダブル台風に注意ダブル台風の余波

かなり近いコースを進み、台風20号は19号と太平洋高気圧の狭い隙間を通るような形に。

日本付近で20号が19号を追い越す形となりました。

どれだけ近かったか見るために、2つの台風の進路を重ね合わせてみました。

こちらは当時の予想進路図。

黄色い円(強風域)が重なって見えるほど近づいています。

ここまで近づくと「藤原の効果」と言って、台風が互いに影響し合い複雑な進路になることもあります。

今回は近づいたときには共に弱まっており、影響を及ぼすまでには至らなかったのでしょう。

時期的には少し早い気がしますが、進路的には共に太平洋高気圧の縁を進む王道コースでした。

当時(8/24・25共に9時)の実況天気図がこちら。

ダブル台風によって太平洋高気圧も強まり、日本では再び猛暑到来。

今年がどれだけ暑かったか、今と昔の気温比較の考察→日本の気温今と昔(第1話)

とはいえもう8月も終わり頃。

太平洋高気圧の強まりもダブル台風による一時的なもの。

結局徐々に弱まり、平成最強クラスの台風21号が日本に近づいてくることに・・・

台風21号(8/28〜9/5)

台風21号の経路図(8/25〜9/5)。

最盛期には915hPaまで発達、台風の目もハッキリしていて、確実に今年最強クラスの台風でした。

詳しくは→来週には台風がまた来そうです今年最強の台風21号が列島を直撃か

結果、25年ぶりの強さで日本に上陸、関西方面では暴風によって大きな被害を受けました。

詳しくは→台風21号が猛威を振るう

さて、進路としては台風20号と酷似したコースを辿った21号。

ここで8/30〜9/4までの天気図を並べて見てみましょう。

※画像左上に日付が書いてあります。境界線は目安です。

太平洋高気圧が徐々に退く。よく見ると21号は1日で960→915hPaに急発達している。

退いたタイミングで21号が北上。21号は少し衰えるものの、依然「非常に強い」勢力を維持。

21号によって再び太平洋高気圧が強まろうとしているが、21号が強すぎる為に抑えられている。

21号は徐々に速度を上げ、「非常に強い」勢力のまま日本に上陸、猛威を振るう。

この後日本付近には秋雨前線が停滞するようになり、秋の長雨(夏vs秋)シーズンが本格的に始まりました。

つまりようやく猛暑の夏が終わりを告げたのでした。

台風22・23号(9/7〜9/17)

左:台風22号(9/7〜27)、右:台風23号(9/11〜13)

21号によって強まった太平洋高気圧は、21号よりさらに発達した22号によってその強さを維持し、結果的に日本には接近せずフィリピンを通って中国大陸の方に進みました。

記事:台風22号と太平洋高気圧と秋雨前線にも載せていますが、22号の最盛期の衛星画像をご覧ください。

21号に続いてこの22号も日本に到来していたら、と思うとゾッとしますね。

21号のような進路にならなかったのは、もちろん太平洋高気圧がブロックしたから。

9/11〜16にかけての天気図を見て確認してみましょう。

※画像左上に日付が書いてあります。境界線は目安です。

南の高気圧の中心が無いのでわかりにくいですが、秋雨前線の南、台風の北にあります。

日本の大部分が秋の空気の中にいます。

22号の勢力拡大と共に太平洋高気圧も強まり、徐々に秋雨前線が北上。

前線の南側に入った地域では少し蒸し暑かったはず。

22号は中国大陸へ。

太平洋高気圧がさらに強まり秋雨前線も(一時)消滅。

記事:台風22号と太平洋高気圧と秋雨前線を書いている時点では、15〜17の連休は天気が崩れる予報でした。

恐らく予想以上に太平洋高気圧が強まったために、特に16・17は元々の予報に反して各地晴天となり暑くなりました。

日本の遠い場所を通った22号ですが、少なからず日本の天候に影響を及ぼしていました。

最後に

まだ9月なので今後も台風が日本に接近してもおかしくない時期です。

年によっては11月にやってくる台風もあります。

台風が発生したら最新の情報を気象庁のホームページより入手しておきましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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