こんばんは。
台風もようやく西に進んで日本からは離れつつあるなか、またまた暑さがぶり返してきました。
まあ、本来は今の時期が一年で一番暑い時期ですからね。
7月の梅雨明け後の暑さが異常だったんです。
このままいけば今年の夏は記録的な猛暑に認定される年に確実になるでしょう。
それこそ今までに(生きている間では)経験のないような猛暑でしょう。
さて、ここで問題にしているのは、「本当に」経験のないような猛暑なのかどうか、「数字として」昔より今のほうが暑いのか、ということです。
それを検証するために、名古屋の1960〜2018年現在の7・8月の日別最高気温および最低気温を気象庁のページから抽出しました(詳しくは前回記事)。
検証1:平均気温
では早速、このおよそ60年間の名古屋の7・8月の月別平均気温の推移をグラフで見てみましょう。
※2018年は7月のみ、各月の最高と最低は期間内(1960〜2018年)。
※データ元:https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php
※東日本では今年の7月の平均気温が7月としては観測史上最高を記録(ソース:http://www.jma.go.jp/jma/press/1808/01a/tenko1807.html)
平均気温に関しては、テレビとか新聞などのメディアを通じて散々出てきているので、平均気温が徐々に上がっている(線形近似線)という結果は皆さんご存知でしょう(でもよく見ると上がっているのは明らかに1990年代からですね。半分を手で隠してみるとよく分かります)。
この結果から導き出される、よくある結論は、
「平均気温が上がっているので今の方が昔より暑い」
確かに各メディアもそう言っているからこの結論は正しい。
ここで皆さんに疑問を投げかけます。
果たして本当にこの結論は正しいのでしょうか?
あるいは正しく言うなれば、平均気温「のみ」で結論づけても良いのでしょうか?
なぜこのような疑問を投げかけるのか、ここで一つ仮の話をします。
ある都市では、
・一昨年は8月の平均気温が25℃
・昨年は8月の平均気温が27℃
だったとしましょう。
この場合、一昨年と昨年ではどちらが暑い夏と言える、もしくは感じるでしょうか?
当然のごとく昨年でしょうか?
では次の場合はどうでしょう。
・一昨年は8月前半は平均気温が30℃、後半は20℃で全体として25℃
・昨年は8月前半は平均気温が28℃、後半は26℃で全体として27℃
どちらでしょうか?
先程と違い意見が分かれるかもしれませんね。
結局のところ平均値は、良くも悪くも最大(最小)瞬間的な値を潰してしまうので、必ずしもその年の暑さの傾向を反映しているとは限りません。
ということで、検証1の結論。
平均値の上昇傾向のみをもって、現在のほうが暑いとは一概には言えない。
次回予告
では平均気温以外に何を考慮すべきなのか。
その一つに「猛暑日および熱帯夜の出現日数」が挙げられると思います。
つまり最大(最小)瞬間的な値(=最高気温および最低気温)を見るべきだろう。
次回はこれも併せて調べていこうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。それではまた次回!
to be continued…