こんばんは。
またまたお待たせいたしました。
「日本の気温今と昔」シリーズ第4話です。
過去記事は↓
※第2話は話が何も進んでいませんので飛ばしても大丈夫です。笑
この暑さはいつまで続くのでしょうか。
39℃以上が連日のように続いていく・・・
体温以上の日がこうも続くと流石に生きていくだけで体力を奪われていく感覚さえします。
8月もまだ上旬ですが、今年の夏を象徴することが2つあります。
1つ目は埼玉県熊谷にて国内最高を更新する41.1℃を記録したこと、また岐阜県多治見ではこの夏だけで40℃超えを既に3日も観測していること。
2つ目は第3話でも地味に触れましたが、今年の7月の平均気温が東日本では7月としては過去最高だったこと(ソース:http://www.jma.go.jp/jma/press/1808/01a/tenko1807.html)。
この2点だけでも既に十分すぎるほど、今年の夏が異常であることは何となく感じます。
今回は主に前者(最高気温や最低気温)について考えます。
検証2:猛暑日
さて、第3話での結論は「平均気温のみを見るべきではない」ということでした。
では他に何が指標になるのか。
その一つに「最大(最小)瞬間的な値」を挙げました。
今回はテレビでも馴染みがあると思われる以下の3つ
①猛暑日(最高気温が35℃以上)
②真夏日(最高気温が30℃以上)
③熱帯夜(最低気温が25℃以上)※本来の定義は夕方〜翌日朝までの最低気温ですが、ここでは一日の最低気温とします(ソース:http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq3.html)。
のおよそ60年間の7・8月における出現日数の変化を見ていきます。
以下は名古屋の1960年7月1日〜2018年8月5日における7・8月2ヶ月分の①〜③出現日数に関する折れ線グラフになります。
※2018年は8月5日までの暫定、猛暑日日数は真夏日日数に含めない、各指標の最高は期間内のもの
※データ元:https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php
グラフについて語る前に一つ。
自分でデータを取っていて意外だったのは、1960年ですら猛暑日日数が2桁(15日間、期間最高は38.3℃でしかも3日連続)だったという事実です。
猛暑日という言葉が気象庁で正式に導入されたのは割と最近で2007年4月(ソース:http://www.jma.go.jp/jma/press/0703/29b/yougo_kaisei.html)。
正直それ以前はあまり意識してなかったので、昔は今ほど猛暑日なんて無い、というより1日も無いだろうと勝手に思っていました・・・
それも踏まえてグラフを見てみると・・・
①猛暑日日数は1994年以降は明らかに増えている(ただし、1990年頃以前も2桁前後の年はある)
②真夏日日数は微減
③熱帯夜日数は1980年頃から明らかに増えている
以上3点が読み取れると思います。
この3点について、詳しく考察していきましょう。
①猛暑日日数
1960年ですら2桁だったことには驚きましたが、1993年以前は2桁の年の方が少なく、1994年以降は1桁の年の方が少ないですよね。
特に20日以上の年も最近ではあります。
確かに猛暑日日数は最近の方が多く、それをもって「今の方が暑い」とこの時点で結論付けられなくもないように思えます。
ですが一つ懸念があります。
それは、猛暑日はあくまで「最高気温が35℃以上」の日であるがゆえ、以下の2つの例を考えると・・・
①8月の最高気温が39.0℃の日が10日続いて残りは34.9℃だった
②8月の最高気温が35.0℃の日が20日続いて残りは34.9℃だった
この場合は②より①の方が猛暑でしょう。
ですが猛暑日日数は①10日②20日となり、数字は逆転しています。
結局のところ、35℃以上を全て一括りで数えてしまっているため、上のような逆転現象が起こりうるのです。
前回の結論と似たような話にはなりますが、猛暑日日数のみをもって結論づけるのは尚早です。
次回予告
まだ②真夏日日数③熱帯夜日数を考察していません。
次回はこの2つに加えて、前回触れた平均気温とセットで考察していきます。
単純に猛暑日の気温が高ければ、平均気温も自ずと高くなるはずなので、セットで考察する意義はあります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。それではまた次回!
to be continued…