←まだ9月だけど2018年の台風を振り返る(第1部:〜台風10号)
こんばんは。
まだ9月ですが今年発生した台風を全て振り返りつつ、特徴的な進路を辿った台風について深掘りしていこうと思います。
<目次>
・台風11・12号(7/23〜8/3)・・・太平洋高気圧が分裂(?!)、前代未聞のコースを辿った12号
・台風13〜15・18号(8/3〜8/18)・・・立て続けに日本に接近、沖縄近くで台風になるものも
・台風16・17号(8/13〜8/17)・・・日本からは遠い場所で発生、珍しい越境台風も
※台風経路図→https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/route_map/bstv2018.html
※天気図→https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/hibiten/index.html
※一部加工しています。
台風11・12号(7/23〜8/3)
左:台風11号(7/23〜27)、右:台風12号(7/25〜8/3)
改めて見ても台風12号の進路の異様さが際立って見えるのは自分だけでしょうか笑
経路図だけでは何も分からないので、7/23(月)からの連日の天気図を見てみましょう。
※画像右下に日付が書いてあります。境界線は目安です。
台風11号が太平洋高気圧の分裂の隙間を通って北上している様子が分かります。
と同時に偏西風の蛇行で切り離された寒気が渦となって日本付近を南下しています。
偏西風から切り離された寒冷渦が台風12号の進路に大きく寄与しました。
あるテレビでは、寒冷渦と台風12号を「コマ」に例えてました。
なるほど、確かに互いが互いの周りを回るような進路を辿っています。
7/30以降は台風12号を動かす要因も近くにおらず、奄美大島付近を彷徨っています。
また太平洋高気圧がかなり北に偏って張り出しています。
結局このことが、これ以降の頻発した台風の日本接近に大きく寄与しています。
台風13〜15・18号(8/3〜8/18)
左上:台風13号(8/3〜10)、右上:台風14号(8/8〜13)、左下:台風15号(8/11〜15)、右下:台風18号(8/15〜18)
8月に入り立て続けに台風が発生。
発生場所もいつもより北寄り、そのために日本に接近する台風も多くなりました。
あまり発達しないものが多かったのが幸いです。
13号も含めて経路図では分かりづらいので天気図を。
※画像左上に日付が書いてあります。日付は飛び飛びです。境界線は目安です。
また分裂してしまった太平洋高気圧。証拠にその隙間を進むのが台風13号。
相対的に気圧が低い南海上では台風量産体制。
沖縄のすぐ近くで台風が発生する事態も。
次から次へと発生する台風。
8月は1年の中でも一番台風の発生が多い(1980〜2010年の平均は5.9個:https://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/typhoon/statistics/average/average.html)とはいえ、この時点ですでに6個(13〜18号)。
そのせいか太平洋高気圧も少し強まり、発生した台風は全て追い出されるように西へ進む。
また、日本付近は度重なる台風によってもたらされる湿った暖かい空気に包まれる。
一方でこの時期としては涼しい空気を持つ高気圧が北から降りつつある。
その境目には停滞前線(まるで梅雨前線や秋雨前線)が出来る。
そのためお盆期間前後は日本各地で不安定な天気となりました。
台風16・17号(8/13〜8/17)
左:台風16号(8/13〜17)、右:台風17号(8/14〜15)
日本からは遠く影響なし。
台風17号は珍しい越境台風でした。→越境台風について
ここまで8月で6個発生するも飽き足らず、さらに8月中に3個も台風が発生。
そのうち3個とも日本に接近・うち2個は上陸。
日本各地で猛威を振るうことに・・・
to be continued…